会社をやめたら「失業保険をもらわないと」、とよく言われますよね。
この失業保険について少しまとめてみました。
会社勤めの方々は皆さん雇用保険というものを支払っています。
通常は給料から天引きされているものなので、気にしている方は少ないでしょう。
雇用保険は政府が管掌する強制保険制度で2つの大きな柱から成り立っています。
- 労働者の雇用安定・就職促進のための失業等給付の支給
主に失業者のためのもの - 失業の予防、雇用機会の増大、労働者の能力開発等に資する雇用対策
主に事業者(会社)のためのもの
失業者のための保養保険は、失業者給付であると理解すれば良いと思います。
雇用保険の被保険者の種類
雇用保険の被保険者の種類は以下の4種類があります。
- 一般被保険者
正社員、非正規社員 - 高年齢継続被保険者
一般被保険者のうち65歳以上の方 - 日雇労働被保険者
日々の雇用、または雇用期間が30日以内の方 - 短期雇用特例被保険者
雇用契約期間が1年未満の季節的労働者の方
当たり前ですが、法人の取締役は被保険者の対象にはなりません。
取締役になったら失業保険は出ないと覚えておきましょう。
雇用保険の給付金の種類
雇用保険で給付される手当は実はたくさんあります。
そして、被保険者の種類によって受領できる手当が異なります。
以下の表を参考にしてください。
いわゆる「失業保険」と言われているのは、「求職者給付」の「基本手当」に該当します。
雇用保険の種類 | 対象の被保険者 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
一 |
高 |
日 |
短 |
||||
失業者給付 | 求職者給付 | 基本手当 | ● | ||||
技能習得手当 | 受講手当 | ● | |||||
通所手当 | ● | ||||||
寄宿手当 | ● | ||||||
傷病手当 | ● | ||||||
高年齢求職者給付金 | ● | ||||||
特例一時金 | ● | ||||||
日雇労働者給付金 | ● | ||||||
就業促進給付 | 就業促進手当 | 再就職手当 | ● | ● | ● | ● | |
就業促進定着手当 | ● | ● | ● | ● | |||
就業手当 | ● | ● | ● | ● | |||
常用就職支度手当 | ● | ● | ● | ● | |||
移転費 | ● | ● | ● | ● | |||
求職活動支援費 | 求職活動支援費 | ● | ● | ● | ● | ||
求職活動支援費 | ● | ● | ● | ● | |||
求職活動関係役務利用費 | ● | ● | ● | ● | |||
教育訓練給付 | 教育訓練給付金 | ● | ● | ||||
雇用継続給付 | 高年齢雇用継続給付金 | ● | |||||
育児休業給付金 | ● | ● | |||||
介護休業給付金 | ● | ● | |||||
雇用保険二事業 | 雇用安定事業 | ||||||
能力開発事業 |
求職者給付は失業者のためのもの
ここでは、最も一般的な「求職者給付」について書いておきます。
まずは、定義です。
雇用保険の「求職者給付」とは、失業者が失業中の生活を心配せずに仕事探しに専念し、1日も早く再就職するための給付金である。
この「求職者給付」は、仕事を辞めたら必ず受け取れるものではなく、受給できるのは失業の状態にある方のみである。
失業の状態とは、このような条件とも明記されています。
- 積極的に就職しようとする意思がある事
- いつでも就職できる能力(健康状態・環境など)がある事
- 積極的に仕事を探しているにもかかわらず、現在職業に就いていない事
そして、以下のような人は原則として「求職者給付」を受給する事はできませんとあります。
原則なので該当する方はハローワークに相談される事をおすすめします。
- 病気やケガですぐに就職できない
- 妊娠、出産、育児によりすぐに就職できない
- 親族の看護などですぐに就職できない
- 定年などにより離職後にしばらく休養する
- 結婚して家事に専念するので就職を希望しない
- 家事手伝いや農業、商業など家業に従事し就職しない
- 自営業(準備も含む)をしている(収入の有無は問わない)
- 会社などの役員に就任している ・すでに就職している
- 学業に専念するためすぐに就職できない
- 次の就職が決まっている人
「雇用保険は、積立保険のように、保険料を負担していれば必ず支給を受けることができるという制度ではありません」
「雇用保険は、あなた自身に納めていただいた保険料の他に、他の働く方々や事業主からの保険料と税金によって、 国が運営している相互扶助(助け合い)の制度です」
だそうです。
要するに、就職を希望している人が就職が決まるまでの間、お金がもらえるというものです。
私も調べるまでは、なんとなく貰えるものだと思ってました。
しかし、長年、雇用保険を払い続けてきたから絶対もらえると思ったら間違いです。
嘘をついて受給すると、不正受給とみなされ給付金の返還(しかも3倍返し!)をしなければなりませんので注意が必要です。
悪質な場合は詐欺罪に該当し犯罪者にもなり得ます。 じゅうぶん気をつけてください。
求職者給付の手続きについて
繰り返しになりますが、「求職者給付」で最も代表的な「基本手当」が、いわゆる「失業保険」または「失業手当」に該当します。
私もこの「基本手当」を受給しました。
この「基本手当」を受給するには、すぐに働ける人と事情によりすぐには働けない人によって手続きが異なります。
- 受給資格決手続き
失業の状態ですぐに働ける人
通常の方はコチラの手続きをすると思います。 - 受給期間延長申請
病気、出産、育児などですぐに働けない人
基本手当の受給期間は原則として離職後1年ですが、理由があり働く事ができない方のために、受給期間を延長する事ができる制度
「基本手当」の手続については別記事で説明します。
失業保険をもらおう!基本手当の手続方法
まとめ
- いわゆる「失業保険」とは雇用保険で支給される「求職書給付金」の中の「基本手当」の事である。
公的なサイトや資料を見ても理解するのに時間がかかったので備忘録として書き留めました。
もしかしたら誤りもあるかもしれません。
その場合にはご指摘頂けますと幸いです。